"「深刻な経営不振の中で合理化の先頭に立つ役員は、さして意味のないことでも放っておくことができない。合理化の対象は営業あるいは物流である。そこで懸命かつ賢明に、営業と物流におけるコスト削減を成功させる」
「しかし、効果的にうまく運営されている工場で、二、三人の年とった工員が不必要に雇われていると指摘し、せっかくの合理化努力の成果と自分自身の評判を台無しにしてしまう。二、三人の年とった工員を解雇してもたいした合理化効果はないという意見を筋が通らないとして退ける。みなが犠牲を払っているのに工場だけが非効率でよいのかという」
「やがて危機が去ると、事業を救ったことは忘れられる。しかし、年とった二、三人のかわいそうな工員に無慈悲だったことは忘れられることはない」
これは、ドラッカーの「何もしないと何が起こるかという問いに対して、「何も起こらない」が答えであるならば、手をつけてはならない」と言うことの例だ。
(次号へ続く)" https://yaplog.jp/happpykarate/archive/131