ドラッカーは言う。「何もしないことで問題が起こらないなら、無理に行動する必要はない」と。
この事例では、わずかな人員削減では合理化の効果は薄いという意見を無視し、数名の高齢従業員を解雇してしまった。結果、事業危機が過ぎ去ると、役員の合理化の功績は忘れ去られ、残ったのは高齢従業員への冷酷な処遇という記憶だけだった。
問題は、「何もしない」という選択肢を考慮しなかったことだ。合理化効果が限定的なら、解雇は不要だった可能性が高い。
意思決定においては、「現状維持」も重要な選択肢であることを忘れてはならない。特に、放置しても大きな問題に発展しない場合は、安易な行動を避け、慎重に判断する必要がある。
2025年03月15日
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