2025年03月15日

No.4681経営者の条件#7成果をあげる意思決定とは206F7【深刻な経営不振の中で合理化の先頭に立つ役員は、さして意味のないことでも放っておくことができない。(中略)効果的にうまく運営されている工場で、二、三人の年とった工員が不必要に雇われていると指摘し、せっかくの合理化努力の成果と自分自身の評判を台無しにしてしまう。(中略)やがて危機が去ると、事業を救ったことは忘れられる】P.F.ドラッカーブログ投稿数世界一 4,681日目(2025年3月15日)Re:感謝‼

ドラッカーは言う。「何もしないことで問題が起こらないなら、無理に行動する必要はない」と。

この事例では、わずかな人員削減では合理化の効果は薄いという意見を無視し、数名の高齢従業員を解雇してしまった。結果、事業危機が過ぎ去ると、役員の合理化の功績は忘れ去られ、残ったのは高齢従業員への冷酷な処遇という記憶だけだった。

問題は、「何もしない」という選択肢を考慮しなかったことだ。合理化効果が限定的なら、解雇は不要だった可能性が高い。

意思決定においては、「現状維持」も重要な選択肢であることを忘れてはならない。特に、放置しても大きな問題に発展しない場合は、安易な行動を避け、慎重に判断する必要がある。
posted by 剛 at 05:54| Comment(0) | ドラッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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